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シアリルTn抗原(STN)
採取量
血液 : 1.0 mL
提出量
血清 : 0.3 mL
容器
保存方法
検査方法
RIA固相法
基準範囲
45 U/mL 以下
実施料
146点
判断料
144点 (生化学的検査(Ⅱ)判断料区分)
所要日数
3~5日
備考
検体安定性
臨床意義
健康なときにはほとんど見られない特徴的な物質を、がん細胞が産生し、血液中などで検出できるものを、 「腫瘍マーカー」として保険収載されている。スクリーニング検査として行われるとともに、 数値の変動はがん細胞の進展とつながるため、治療経過の診断に用いられる。基準範囲による陰性陽性の判定では、 検出率を上げると検査の感度は上昇するが、特異度が下がり、がんでない人が陽性となる。 逆に、特異度を上げると感度が下がることになるなど、腫瘍マーカーは確定診断に向けたひとつの検査であり、 超音波検査や血管造影などの画像診断、および生検などによって行われている。 正常細胞では複雑で様々な糖鎖が合成されているが、癌細胞では妨げられて、 単純な構造の糖鎖となる糖鎖不全現象が生ずると考えられている。 シアリルTn抗原はムチン系の糖鎖で、卵巣癌や再発胃癌で高値を示すことから、スクリーニング検査や治療経過の診断に用いられている。
関連項目
遊離HCG-β CA125 シアリルLex-i抗原(SLX) 癌胎児性抗原(CEA) 塩基性フェトプロテイン(BFP) αフェトプロテイン 組織ポリペプチド抗原(TPA) エラスターゼ1 CA19-9 SPan-1抗原 NCC-ST-439 CA72-4 SCC抗原