総合検査のご案内 <All round Inspection Guide>
- 検査方法
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ラテックス免疫比濁法
- 基準範囲
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1.00 μg/mL 未満
- 実施料
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133点
- 判断料
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125点 (血液学的検査判断料区分)
- 所要日数
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1~2日
- 備考
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3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、遠心分離し、血漿を凍結してご提出下さい。
- 検体安定性
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- 臨床意義
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フィブリノーゲンはE領域ドメインとその両末端に2つのD領域ドメインを持つ構造である。
トロンビン作用による凝固ではフィブリノーゲンからフィブリノペプチドAおよびフィブリノペプチドBが遊離してフィブリンモノマーとなる。
ブィリンモノマーはD領域ドメイン間などの重合反応によりフィブリンポリマーを形成する。
次いで、ⅩⅢ因子とカルシウムイオンの作用で架橋化され、安定した不溶性のフィブリンができる。
また、生体内ではプラスミンにフィブリンを分解する線溶機能を有し、
FDP( fibrinogen and fibrin degradation products)と称する多様な分解産物ができる。
その際、プラスミンはフィブリンのDD結合は分解できなく、Dダイマーが残る(二次線溶)。
一方、フィブリノーゲンにプラスミンが作用した場合はDD結合がないので、Dダイマーを生じない(一次線溶)。
したがって、血中Dダイマーは生体内にフィブリン血栓が存在し二次線溶が亢進していることを意味するため、
播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断や、線溶療法の経過観察に有用である。