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PSA-F/T比
採取量
血液 : 1.5 mL
提出量
血清 : 0.5 mL
容器
保存方法
検査方法
CLEIA
基準範囲
25 % 以上
実施料
154点
判断料
144点 (生化学的検査(Ⅱ)判断料区分)
所要日数
1~2日
備考
PSAタンデムとフリーPSAの測定値も併せてご報告いたします。
検体安定性
14日
臨床意義
健康なときにはほとんど見られない特徴的な物質を、がん細胞が産生し、血液中などで検出できるものを、 「腫瘍マーカー」として保険収載されている。スクリーニング検査として行われるとともに、 数値の変動はがん細胞の進展とつながるため、治療経過の診断に用いられる。 基準範囲による陰性陽性の判定では、検出率を上げると検査の感度は上昇するが、 特異度が下がり、がんでない人が陽性となる。逆に、特異度を上げると感度が下がることになるなど、 腫瘍マーカーは確定診断に向けたひとつの検査であり、 超音波検査や血管造影などの画像や生検によって総合的に診断される。 前立腺特異抗原(PSA)は、血中で多くがプロテアーゼインヒビターである α1-アンチキモトリプシン(ACT)や α2-マクログロブリンとの複合体を形成し、残りが遊離型PSAの形で存在している。 α2-マクログロブリンとの複合体は、構造的に免疫学的な測定では検出困難とされ、 PSA値の総和はACTの複合体(PSA-ACT)と遊離型PSAと考えられている。 前立腺癌患者では、PSA-ACTが前立腺肥大症患者より増加しているため、 遊離型PSA /総PSA比(F/T比)の低下とPSA-ACTの増加が前立腺癌の指標となり、 診断的グレイゾーンの鑑別に有用である。
関連項目
γ-セミノプロテイン PSA(前立腺特異抗原) PSA-ACT 癌胎児性抗原(CEA) 塩基性フェトプロテイン(BFP)