総合検査のご案内 <All round Inspection Guide>
- 検査方法
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希釈ラッセル蛇毒時間法
- 基準範囲
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T1/T2比 1.3未満 (cut-off値)
- 実施料
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281点
- 判断料
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144点 (免疫学的検査判断料区分)
- 所要日数
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3~5日
- 備考
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3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、遠心分離し、血漿を凍結してご提出下さい。
- 検体安定性
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21日
- 臨床意義
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凝固反応の結果生じた活性化第Ⅹ因子は第Ⅴ因子、リン脂質およびカルシウムイオンからなる複合体を形成することによって、
効率よくトロンビンを生成する。ループスアンチコアグラントはこのリン脂質に結合し、
複合体の形成を妨げて、凝固時間を延長させる。個々の凝固因子活性は阻害せず、
リン脂質依存性の凝固検査を阻害する免疫グロブリンと考えられており、
動・静脈血栓症、習慣性流産のほか全身性エリテマトーデス(SLE: Systemic lupus erythematosus)患者で見出されたことからこの名がつけられている。
検査は、凝固因子の欠損やインヒビターによる凝固延長と区別するため、
患者血漿と正常血漿の混合比を変えて測定した時の凝固時間補正効果からスクリーニングする。
本検査は確認試験として、患者血漿と正常血漿に過剰のリン脂質を加えた場合と加えなかった場合の凝固時間差から証明し、
その際には他の要因を除くため、蛇毒でX因子を直接活性化して測定する希釈ラッセル蛇毒試験法を用いる。