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トランスフェリン(Tf)
採取量
血液 : 2.0 mL
提出量
血清 : 0.5  mL
容器
保存方法
検査方法
TIA
基準範囲
M:190~300 mg/dL
F: 200~340 mg/dL
実施料
60点
判断料
144点 (免疫学的検査判断料区分)
所要日数
3~5日
備考
検体安定性
臨床意義
トランスフェリン(Tf)は主に肝臓で合成される分子量7.5万の糖蛋白で、3価鉄イオンを2個結合できる。 貯蔵鉄が各種臓器に蓄積して障害を起こすヘモクロマトーシスという病状がみられるように、 生体にとって毒となる鉄イオンをTfは中和し、赤芽球に渡す役割を持つ。 検査では蛋白濃度として測定するほか、血中では鉄と結合していないTf(不飽和鉄結合能:UIBC)と 結合しているTfを併せて総鉄結合能を鉄量として表し診断に用いられる。 鉄欠乏の病状では血清鉄が低下し、UIBCは増加を示す。 一方、ネフローゼ症候群や蛋白漏出性胃腸症などでTfが低下するほか、肝臓での産生低下、先天的な無Tf血症などがある。
関連項目
総鉄結合能 不飽和鉄結合能