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バンコマイシン
採取量
血液 : 1.5 mL
提出量
血清 : 0.5 mL
容器
保存方法
検査方法
EMIT
有効治療濃度
Trough 10.0~15.0 μg/mL
実施料
[470]点
判断料
所要日数
2~3日
備考
検体安定性
1ケ月
臨床意義
バンコマイシンは、グリコペプチド系抗生物質である。真正細菌の細胞壁合成酵素の基質で あるD-アラニル-D-アラニンに結合して細胞壁合成酵素を阻害し、菌の増殖を阻止する働きがある。 大部分のグラム陽性菌に殺菌作用をもち、腸球菌に対しては静菌作用がある。 静注により、耳鳴り、難聴等の第8脳神経障害、腎障害、一過性の顆粒球減少、 好酸球増多が現れたとの報告があることから、腎疾患のある患者では注意して使用すべきであると言われている。 特に、他の神経毒または腎毒性を有する抗生物質と併用投与、または連続投与している場合には、 注意深く血中濃度を測定する必要がある。 そこで薬物治療の有効性と安全性を求めて、薬物血中濃度を測定し解析する 薬物治療モニタリング(TDM:Therapeutic Drug Monitoring)が実施されている。 この検査は特定薬剤治療管理料として抗てんかん剤、向精神薬、抗不整脈剤、抗生剤、抗悪性腫瘍剤、 免疫抑制剤などが保険収載されている。
関連項目
ゲンタマイシン トブラマイシン アミカシン テイコプラニン