白血球数(WBC)(ワイセ)
採取量
血液 : 2.0 mL
提出量
EDTA加血液 : 2.0 mL
容器
保存方法
冷(凍結不可)
検査方法
フローサイトメトリー法
基準範囲
4.0~8.0×103 /μL
実施料
21点
判断料
125点 (血液学的検査判断料区分)
所要日数
1~2日
備考
実施料は「末梢血液一般検査」として一連の算定となります。
検体安定性
臨床意義
白血球数は、白血病などの血液疾患の診断および病態解析、治療効果の判定、経過観察、 重症度の判定、予後推定などに利用されるほか、感染症、悪性腫瘍、肝疾患、腎疾患、膠原病など、 あらゆる全身性疾患のスクリーニング検査としても利用される。 白血球は顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)、リンパ球、単球に大別される。 好中球は桿状核球から分葉核球へと成熟する過程を核の形状から分類される。 生体反応による白血球増加は、主に好中球の変動によることが多く、 主な働きは真菌や細菌を貪食して感染から生体を防御することに関わり、 感染症、炎症、慢性骨髄性白血病、悪性腫瘍などで増加し、喫煙者は高値傾向を示す。 また、類白血病反応と称し白血病ではないが、骨髄からより未熟な顆粒球が末梢血に出現して白血病に 類似した血液像を呈することがある。ウイルス感染、再生不良性貧血などのほか、 放射線や薬剤の使用により減少し、1,000/μL 未満になると感染症に対するリスクが高まる。 好酸球は寄生虫病、アレルギーなどで増加し、好塩基球は臨床的意義の不明な点が多く、 慢性骨髄性白血病で増加を認める。 リンパ球は細胞性免疫に関わるT細胞と液性免疫に関わるB細胞に大きく分かれ、 絶対数でみると変動は少ないが、伝染性単核症や風疹などのウイルス性疾患や リンパ性白血病で上昇する。単球は免疫能に関わり、感染症で増加するほか単球性白血病で上昇を認める。
関連項目
血液像